体脂肪率の数字は、そんなに正確じゃありません

こんにちは。Y’sジムいすみの樋口です。

ジムに体組成計を置いていると、「体脂肪率、いくつでした?」という話によくなります。そして出てきた数字が思っていたより高いと、その場でスッとテンションが下がる。あれ、見ていて毎回もったいないなと思います。

先に結論を書きます。家庭用や市販の体組成計で出る体脂肪率は、「測った結果」ではなく「推測した結果」です。1%単位で上がった下がったと一喜一憂するような精度のものではありません。

今日は、あの数字が何をしているのかと、じゃあどう付き合えばいいのかを書きます。

体脂肪率は「測って」いるんじゃなくて「推測して」いる

体重計に乗るだけで体脂肪率が出るタイプ、あれは足の裏から弱い電気を流しています。

脂肪は電気を通しにくくて、筋肉や水分は通しやすい。その「通りにくさ」を測って、身長・体重・年齢と一緒に計算して、「たぶんこれくらいでしょう」と出しているのが体脂肪率です。お腹の中を見て脂肪の量を量っているわけじゃありません。

たとえるなら、中身の見えない箱を持ち上げて振ってみる感じです。「重たいものが結構入ってるな」くらいは分かる。でも「中身は325グラムです」とは言えない。体組成計がやっているのは、それに近いことです。

だから、ざっくりした目安としては十分に使えます。ただし、小数点以下まで信じるものではない。ここを分けておくだけで、だいぶ気が楽になります。

朝と夜で数字が変わるのは、脂肪が動いたからじゃない

電気の通りやすさは、体の水分量でかんたんに変わります。つまり、こういう場面で数字が動きます。

  • 起きてすぐと、コップ1杯の水を飲んだあと
  • お風呂に入る前と、上がったあと
  • 汗をたっぷりかいたトレーニングの前後
  • しょっぱいものを食べた翌朝

同じ日の中で、体脂肪率が2〜3%くらい平気で動きます。でも冷静に考えてください。半日で脂肪が2kgも増えたり減ったりすることは、絶対にありません。動いているのは水分であって、脂肪じゃない。

体重も同じで、増えた分の正体はだいたい水分です。この話はチートデイのすすめ。増えた2kgは、ほぼ水分ですに詳しく書きました。

「昨日より体脂肪率が0.8%増えてた」で落ち込む必要は、まったくないです。それは体の情報というより、その日の水加減の情報なので。

じゃあ、どう使えばいいのか

捨てろという話ではありません。使い方を変えるだけです。僕がおすすめしているのは、この3つだけ。

  1. 測る条件を1つに固定する……朝起きて、トイレに行ったあと、何も飲む前。これだけ決めておく。条件がそろっていない数字同士を比べても、意味が出てきません
  2. 1回の数字を見ない。1ヶ月の向きを見る……大事なのは今日が28.4%か29.1%かではなく、この1ヶ月で線が下を向いているかどうか
  3. 主役は体重とサイズ。体脂肪率はおまけ……ベルトの穴が1つ内側にいった、去年きつかったズボンが入った。こっちのほうが正直です

朝のダイニングテーブルで、スマートフォンにその日の体重を記録している女性

見た目の変化を体重計だけで判定しない、という話は「筋トレしたら脚が太くなる」は、まず起きませんにも書いています。あわせて読んでみてください。

「体重は減ったのに、体脂肪率は上がった」の読み方

これ、本当によくあります。そして、いちばん人がやめたくなる瞬間でもあります。

からくりはさっきと同じで、たいていは水分です。食事を見直して炭水化物が減ると、体に溜め込んでいた水分も一緒に抜けていきます。すると体は「電気が通りにくい状態」になる。機械はそれを「脂肪が増えたのかな」と読み違えて計算するわけです。

つまり、実際には脂肪は減っているのに、数字の上だけ逆に出ることがある。ここで「このやり方は間違っていた」と判断してガラッと路線変更してしまうのが、いちばんもったいない。

体重の数字が思ったとおりに動かないときの考え方は、体重が増えない、減らない、の原因にまとめてあります。

1週間や2週間、数字が変な動きをしても、やることは変わりません。同じ条件で測り続けて、線がどっちを向いているかだけ見る。それで判断がつきます。

まとめ:数字は成績表じゃなくて、方角を示す道具

体脂肪率は、あなたの努力の点数ではありません。今どっちに向かって歩いているかを教えてくれる、方角の道具です。

方角は、1歩ごとに見るものじゃない。しばらく歩いてから確かめるものです。

今日からの一歩は、1つだけでいいです。測るタイミングを「朝、起きてトイレのあと」に固定する。それだけ決めて、あとは1ヶ月放っておいてください。1ヶ月分の点が並んだとき、その線はちゃんと本当のことを教えてくれます。

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